新・ことば事情
6865「平成最後の・・・」
さっき(7月13日)ネットで配信された「神戸新聞」の記事の見出しが、
「平成最後の夏、スタート」
でした。この「平成最後の」が、これから9か月間、乱造される予感がします。
思えば、「西暦」であれば、
「20世紀最後の」「90年代最後の」
というような表現が可能でしたが、明治以降は、天皇が亡くなられてから元号が代わったわけですから、現在進行形で「昭和最後の」「平成最後の」という言い方はできませんでした。後から振り返って言うことは可能でしたが。
その意味では、この「平成最後の~」は、「平成」に特有の表現ということができるでしょうが、これから「平成31年4月30日」まで、「1年に1回」の出来事に関しては、枕詞のように、
「平成最後の」
がついて回るのではないでしょうか。「流行語大賞」にもノミネートされるのでは?
そんな気がします。
そうやって時代の名残を惜しむ感覚は、「季節」に対するものと似ていますね。
ちなみに「平成最後の平成ことば事情」は「平成31年4月30日」に書く予定です。