新・ことば事情
6861「安否不明と行方不明」
2018年4月11日の未明に、大分県中津市耶馬渓町(やばけいまち)で、民家の裏山が崩れた事故で6人の安否が不明でしたが、その日のうちに男性1人の死亡が確認され、翌12日に、さらに1人の死亡が確認されました。ここに出て来た、
「安否不明」
と、よく使われる、
「行方不明」
はどう違うのでしょうか?考えてみました。
私の考えでは、「行方不明」はどこへ行ったかわからない人で、「安否不明」は、今回の場合、土砂崩れの中にいることは間違いないが「安否」がわからない人。
「行方不明」の人は、普通は同時に「安否不明」。
中には「誘拐」や「探さないで」と伝えて、どこかへ行ったかはわからないもののメールや郵便が来る場合、
「生きているのは確認できているが、居場所がわからない」
という「行方不明」もありますね。
そういう使い分けではないのかなと思いました。
「平成ことば事情5533行方不明者と安否不明者」でも、ほぼ同じような結論に達しています。お読みください。