新・ことば事情
6848「ニャン」
みなさーん、ワールドカップ、盛り上がってますかあ?
日本、勝ちましたね、コロンビアに!いやあ、何が起こるかわかりませんね、サッカーは!
さて、次に対戦するのが「セネガル」!(日本テレビの中継です!)
セネガルも試合前の予想を覆して世界ランキング8位のポーランドに勝ってしまいましたからね!強豪です。
この間の試合で注目したのは、2点目を取った選手。
ケガの治療でピッチの外に出ていたんですが、治療が終わったのでハーフェーライン付近から、主審の許可を得てピッチの中に入ったのです。しかし、それに気付かなかったポーランドの選手が、攻め込んでいたセネガル陣地から自陣へ長いバックパスを出した。それを受けるディフェンスの選手も一人しかいなくて、ゴールキーパーがバックパスを受けるものだとばかり思って、のんびりしボールを見送っていたら、なんとケガの治療が終わったセネガルの選手はそのボールを狙ってヒョウのようにすばしこく近寄って、それに気付いたゴールキーパーもかわして無人のゴールへボールを流し込んだのです!
ちょっと小ズルイ感じもしましたが、もちろん反則ではありません。油断をしたポーランドが悪いです。
で、そのすばしこく2点目を取った選手の名前が、
「ニャン選手」
というそうです。6月20日の「日経新聞・夕刊」の見出しが、
「セネガル大物食い 隙突くニャン、お手柄」
なんだか、
「頑張るニャン!」
みたいで、妙にかわいい。
本文も見てみると、
「23歳のFWニャン」
「けがで一度ピッチを出たニャンが」
「勇んで駆けこむニャン。」
「GKシュチェンスニの鼻先でニャンはちゃんとボールに触れて」
「GKに任せてバックパスをやりすごしたDFベドナレクは、ニャンの再入場に気づかなかったのか」
まあ、本当にニャンたることか!ニャンでもニャイボールだったのに!油断大敵。
ニャン、あなたがニャンバーニャンです。
なお、この記事を書いたのは「日経新聞」の、
「阿刀田寛記者」
作家の、
「阿刀田高さんの息子さん」
のようです。
残念なことに日本テレビでは、この選手のことを「ニャン」ではなく、
「ニアン選手」
と表記しているようです。