新・ことば事情
6816「フエゴ山・サハラ砂漠・ゴビ砂漠」
中米のグアテマラで火山が噴火し、これまで(6月6日)75人が死亡、192人が行方不明になっているというニュース。この火山の名前が、
「フエゴ山」
私、ちょっとスペイン語をかじったので、あれ?っと思いました。
グアテマラはスペイン語圏です。そして「フエゴ」というのは、スペイン語では、
「火」
なんです。つまり、
「フエゴ山=火山」
そのままやがな!6月6日のNHKの「ニュース9」では、
「フエゴ火山」
と表記・ナレーションをしていました。こうなるともう、
「火火山」
「ひかざん」?完全に重複。「かかざん」なら。
「孫悟空」
ですな。
そういう話を「ミヤネ屋」のテロップを作ってくれているオペレーターに話したところ、
「そういえば、『ゴビ砂漠』の『ゴビ』も『砂漠』って意味じゃなかったでしたっけ・あれ?『サハラ砂漠』だったかな?」
あ、なんかそれ、聞いたことがあるような。調べたところ、両方共「ビンゴ!」でした。
*「サハラ」=アラビア語で「砂漠」の意味。
*「ゴビ」モンゴル語で「砂礫(されき)を含むステップ地帯のこと。
どちらも「サハラ」「ゴビ」だけで「砂漠」を意味していたんですね。
つまり、「ゴビ砂漠」「サハラ砂漠」は、
「重複表現」
に当たるのではないか?その意味では、「淀川」を英語で、
「YODOGAWA RIVER」
と表現するのも、
「淀川川」
という重複表現になるから、
「YODO RIVER」
とすべきだというのと、ちょっと似ているかな?