新・読書日記 2018_062
『こんなこと書いたら日本中を敵に回す本~禁断のアホワールドへ』(辛坊治郎、光文社:2018、3、10)
先輩・辛坊治郎さんが週刊誌「FLASH」で連載しているコラムをまとめたもの。大体毎週欠かさず読んでいる(会社のをコピーして)ので、読んだものばかりかと思ったら、意外と「初見」のものも、ある気がする。飛ばしてしまったり、していたんですね。
本のタイトルが、最近どんどん過激になって来て、こうしないないと買ってもらえないんでしょうね。変数者が付けるのかな?もう20冊目ぐらいになるんじゃないですか?著者は。すごいですね。最初に辛坊さんの本が集英社新書から出たのが、たしか2001年だから、もう17年も経つんですねえ。すごいバイタリティーです、「還暦」越えたというのに。
「禁断のアホワールド」、「政治」に関するところは意見があまり合わないので、読んでいて面白くないところもあるのですが、「科学関係」とか「最新医療」などは「へえー、そうだったのか」と思う新しい知見も多い。「自動運転車」関係の知識は、私はこの連載で得ましたからね。そんな車には乗っていないんだけど、次にもし買い換えるなら、検討しようかな、と。そして、辛坊さんお得意の「年金関係」など経済問題。これもなかなか説得力があるんだけど、これまでは、
「年金受給権は財産権」
という考え方だったものを、
「公的年金は福祉」
へと考え方を変えることを提案されていますが、そうすると、
「掛け金=税金」
になってしまうのではないでしょうか?年金世代にとって結局「団塊の世代」のマンパワーが凄いので、この部分への配分が厚すぎる、それをはぎ取って若者へ分配せよ、というような感じです。フランスの子育て優遇は良い案だと思います。あと「規制緩和」を、もっと進めろと。そうなんですけどね。そして「原発反対」。これは冷静に判断されています。
北朝鮮のミサイル発射時刻が205ページでは、
「午前5時58分」
と書いてあるのに、209~210ページでは、
「午前5時28分」
となっていて、
「え?誤植?」
かと思いましたが、これは、
「北朝鮮と日本の間には30分の時差があるから」
なんですね。これは「日本時間」「北朝鮮時間」と書いておくか「時差」に触れてほしかったな。戸惑いました。しかし今後は、4月27日の南北首脳会談を経て「時差をなくす」ということですね。それは、本が出た後の出来事ですが。
あと、気付いたのは「229ページの後ろから2行目」の「鄧小平」のルビが、
「としょうへい」
になっているのは、正しくは、
「とうしょうへい」
なのではないでしょうか?
それから「244ページの6行目」、米・大統領選挙でトランプ陣営の選挙対策本部長を務めたマナフォート氏が選挙に関わったのは、
「2017年の3月から8月まで」
と書かれていますが、これは、
「2016年の3月から8月まで」
ですよね?重版がかかってもう「3刷」らしいので、もう直っているかな?
いや、勉強になりました!ほんまに。