新・ことば事情
6784「ご重」
3月10日のNHKラジオ第一の佐藤誠アナウンサーの番組で、アシスタントの千堂あきほさんが、
「お重」
つまり「重箱」のことを、
「ご重」
と言っていました。漢字で書けば、
「御重」
ですが、読みはやはり、
「おじゅう」
でしょう。「ごじゅう」というのは、私ももう「ごじゅうろく」になりましたが、これまで聞いたことがありません。
そういう言い方が、辞書に載っているのか?一応調べて見ましょう。
『広辞苑』『新明解国語辞典』『精選版日本国語大事典』『デジタル大辞泉』
には、「おじゅう」は載っていましたが、「重箱」の丁寧語としての「ごじゅう」という言葉は載っていませんでした。
グーグル検索(4月10日)では、
「重箱・お重」=36万5000件
「重箱・ご重」を検索したら、「重箱・お重」で検索されてしまいました。間違いだと判断したのでしょう。
「お重」=161万0000件
「ご重」= 3890件
しかも出て来たのは「重五」などで「ご重」ではありませんでした。
「御重」=8万6700件
でした。
千堂さんは「おじゅう」という言葉を使ったことがなかったのでしょうか?
それとも、千堂家では「ごじゅう」と呼んでいたのでしょうか?
「御重」という漢字を「ごじゅう」と「誤読」して覚えていたのでしょうか?
謎です・・・。