新・ことば事情
6783「鎮静化か沈静化か?」
4月9日の「ミヤネ屋」で、「オフィス北野」を巡る騒動について取り上げた際に、チェックをしていたら発注された紙にこんな表現が出て来ました。
「鎮静化に向けて話し合いを」
これについて、ADのKさんがが、
「新聞には『沈静化』って書いてあるんですが、『鎮静化』でいいんでしょうか?」
と質問して来ました。なるほど!良いいところに気付きましたね!「同音異義語」ですね。意味の違いは、
「沈静」=「自然と収まる」
で、『新聞用語集2007年版』では「沈静化」で載っていました。
一方の「鎮静」は、
「鎮静」=「人為的に鎮める」
どちらかというと、
「デモを鎮圧する」
のような「力ずく」のイメージがあります。
今回の場合「チン静化に向けて」というのは、
「自然に収まる(沈静する)ような方向へ、周囲の条件を整える」
という感じなので、
「沈静化に向けて話し合いを」
でいいでしょう。ああ、難しい!