新・読書日記 2018_048
『生き残る芸能人のすごい処世術~大物たちのここだけの話』(城下尊之、KKベストセラーズ:2017、10、30)
「ミヤネ屋」にご出演頂いている著者・城下さんに頂きました。ありがとうございます。でも、なかなか読めずにいて「早く読まなきゃ!」と思っていて、ようやく読み終えました。読み出すと、最初は、
「新聞(日刊ゲンダイ)に連載していたものだから、芸能人のヨイショが書かれていて、あまり批判とかの裏話はないのでは?」
と感じて読んでいたのですが、真ん中あたりから、
「おや?こんな目線でも書いているんだ」
と面白くなってきて、途中から一気に読み切りました。
章立ては「第1章 人心掌握術」「第2章 危機管理」「第3章 気遣い」「第4章 プロ意識」「第5章 人間力」と、一応「ビジネス書らしい感じ」に分けられてはいるけれど、それはあんまり関係なかった感じ。30数年の芸能ジャーナリストとしてのあらゆる知見を、余すところなく(?)披露してくれています。
中でも、ちょうど騒動になっている「ビートたけしさん」に関するところや、つい先日亡くなって、きのう(4月3日)「お別れの会」が開かれた「左とん平さん」など、まさに「旬」の人(もう、亡くなってはいるが)が出て来て興味深かったです。
また「松田聖子」さんの項での、
「営業成績ナンバーワンのスター社員が必ずしも優秀な管理職になれるわけではない。聖子は自分にその能力がないと知るや、あっけないほど潔く身を引いた。そこにプライドは持ち込まない。長く居座り続ける老経営者には、この視点が欠けているのではないか。」
という一文は、書かれた時期(2016年8月6日)から考えると明らかに、結局解散した"あの国民的グループ"の所属事務所の経営者に向けられている、鋭い刃だと思う。
そして、「ミヤネ屋」の「宮根誠司さん」についても書かれていますし、私の先輩の「辛坊治郎さん」まで出て来て「おやおや・・・」と思っていたら、その辛坊さんが「あとがき」まで書いていました。結構、仲良しなんですね、辛坊さんと城下さん。
あと、ほとんどの登場人物は「褒められている」のだが、一人だけ、
「強く反省を求められている人」
がいた。よっぽど・・・なんでしょうね。辛坊さんではありませんよ。それが「誰なのか」は、本を読んでくださいね。