新・ことば事情
6778「天皇陛下への敬語」
3月26日夜7時のニュ-スで、天皇皇后両陛下が、沖縄・与那国島訪問をされるというニュースでの「敬語」について気になりました。
女性アナウンサーが読んだ原稿で、
「天皇皇后両陛下は、沖縄に思いを寄せ続けられてきました」
「沖縄の文化の理解にも努められてきました」
という、
「られる敬語」
を使っていたのですが、これに違和感が。特に最初の、
「寄せ続ける」
という「複合動詞」において違和感が顕著でした。私なら、それぞれ、
「天皇皇后両陛下は、沖縄に思いを寄せ続けてこられました」
「沖縄の文化の理解にも努めてこられました」
とするところです。
こう直して並べて見ると、違和感があった文章に使われていて違和感があるのは「られる」だけではなく、
「きました」
ではないか?と思います。「きました」は「敬意表現」ではありませんよね。
それが文の最後に来るのが「違和感の原因」ではないか?
「きました」→「こられました」
と、ここで「られる敬語」を使った方が、敬意は表されるのではないでしょうか?