新・ことば事情
6775「菊池桃子さんにストーカー容疑」
4月3日の産経新聞夕刊(大阪版)に、こんな見出しが、
「菊池桃子さんに ストーカー容疑」
サブタイトルで小さい文字が、
「無職の男逮捕」
とありました。
ご存じのように、元タクシー運転手の56歳の男が、菊池さんをタクシーに乗せたことから自宅などの場所を知って、付きまとって逮捕されたという事件です。
しかし、この産経新聞の見出しだと、
「まるで菊池さんがストーカーをして、捕まったみたい」
です。ここは、
「菊池桃子さん ストーカー被害」
とするか、
「菊池桃子さんに ストーカー行為」
とすべきでしょう。「被害者」か「加害者」かが、しっかりとわかる書き方を、たとえ「見出し」でもすべきです。
同じ日の読売新聞の電子版の見出しは、
「菊池桃子さんにストーカー行為、56歳の男逮捕」
でした。これなら、わかりやすい。
なお、男は「好意があった」と「行為」を認めているそうです。これもヤヤコシイな。