新・読書日記 2018_032
『貴の乱~日馬富士暴行事件の真相と日本相撲協会の権力闘争』(鵜飼克郎・岡田晃房・別冊宝島特別取材班、宝島社:2018、3、8)
そういう背景があったのか!と。
今、日本相撲協会が抱えている裁判について調べていくことで、その背景に、北の湖前・理事長時代から続く問題の人物が浮かび上がって来て、それが現在の「貴の乱」につながるという主張。そういう意味ではこの本は「貴乃花親方」側の立場ではなく、「日本相撲協会」側の立場で書かれている。と言っても、100%相撲協会を擁護するものではなく、そもそも問題のタネとなったところに前・理事長らの判断ミスもあったと論じている。
相撲協会のこのゴタゴタを見ても、レスリング協会と五輪4連覇女子レスリング選手の問題を見ても、「公益財団法人」という制度にも問題があるのではないか?と感じてしまう。
そしてさらに、永田町と霞が関を見て思い出すのが、
「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対腐敗する」
というアクトン卿(だっけか?)の言葉だった・・・。
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