新・ことば事情
6746「ショットか?スローか?」
大変遅ればせながら、カーリング女子の平昌五輪「銅メダル」、
おめでとうございます!
ようやく「得点のルール」が、ちょっと分かって来たので、少し面白くなってきました。おもしろくなって来たところで、オリンピック、終わるんだね。
「そだねー」
も、かわいらしくて素朴な感じで良かったですね。
わが後輩の早稲田大学グリークラブのメンバーは、ツイッターでさっそくこの「そだねー」を使って「音楽ダジャレ」を披露していました。「早稲田大学校歌」は通称、
「都の西北」
なのは有名だと思いますが、その、
「『都の西北』の最初の音、何だっけ?」
「ソだねー」
というものです。「ソ」から始まるんです、「都の西北」は。バッカだねー。つい笑ってしまいましたが。
また、うちの母(82歳)は、この、「そだねー」というのは、
「カーリングというスポーツ独特の掛け声」
だと思っていたようで、
「もうちょっと、違った掛け声にすればいいのに。どういう意味かしら。」
と言っていました。お祭りの掛け声の、
「ワッショイ」「ソイヤ」
のような掛け声だと思ったようです。それは、私は全く思いつかない発想でしたが。
「ソダネー」
というような「カタカナの発声」だと思っていたようですね。
「北海道の方言のアクセントでしゃべってるだけで、普通に『そうだね』という相槌だよ」と教えてあげたら、キョトンとしていました。
ところで、カーリングでの、
「ストーンを投げること」
を指していう英語は、
「ショット」「スロー」
のどちらでしょうか?試合中の声を聞いていると、
「ナイスショット!」
という掛け声が上がります。「ゴルフ」のようです。そうすると「ショット」なのかな?
辞書を引いてみましょう。こういうちょっと新しめ(?)の言葉(外来語)は、『三省堂国語辞典』かな。
*「ショット」
(1)発射。射撃。
(2)(バスケットボールで)ボールをゴールに投げこむこと。
(3)打ったボール。(例)「ナイスショット」「バンカーショット」
(4)(ウイスキーなどの)ひと口で飲める分量。
(5)(一場面の)映像や写真。(例)ロングショット、ベストショット
*「スロー」
(ボールを)投げること。(多く、他の外来語とともに用いる)(例)「アンダースロー」「フリースロー」「スローイン」
そうか、カーリングの場合は、ストーンを持ち上げてはいない。氷の上を滑らせているという意味では、ボウリングのボールを投げるのとは、ちょっと違う。
「ストーンを滑らせる」
ことは「投げる」=「スロー」とは言えないのかもしれませんね。
それに対して「ショット」は「打ったボール」以外にも幅広い意味があり、特に(2)の「バスケットボール」で「ボールをゴールに投げこむこと」は、実際には、
「投げて」=「スローしている」
のですが、「ショット」と言うようになった。これに準じると、
「カーリングで、的に向かってストーンを滑らせること」
を「ショット」と言うのは、妥当なのかもしれませんね。