新・読書日記
『 世界を動かした偽書(フェイク)の歴史』(中川右介、KKベストセラーッズ:2018、1、25)
『
著者の中川さんから贈呈していただきました。ありがとうございます。
読んでいる途中で、なぜ中川さんがこの本を今、出したのか?に思いをはせた。
たぶん・・・今の日本が...世界が「フェイク」に満ちているからではないか。本物が世界を動かすのではなく、「偽物・フェイク」が世界を動かす。過去にもそういったことがあった。「今の世の中、おかしい!」と思っている人たちに、
「確かにおかしいが、おかしいことが起きるのが『リアルな世の中』なのだ」
と、現状を客観的に評価して、肯定するわけではないが、
「あるものは、ある」
という姿勢を示しているのではないかな?と思った。
「あとがきにかえて」を読むと、2011年に「24」の「偽書」を紹介する本を出したことがあり、それに「5編」追加して「29編」にして出したのが本書だと。やはり、
「フェイクに満ち満ちた今の世の中は、おかしい」
という思いが動機のようだ。そしてその「あとがきにかえて」は、
「三十番目のフェイク」
というタイトルが付いている。著者曰く、
「昭和三十年代生まれは、偽書に育てられた世代なのだ。その世代が、こんにちのフェイク社会のベースを作ったという見方もできる。かつてUFO同乗記に夢中になった中学生のひとりとして、偽書が信用されてしまうメカニズムについて、少しでも多くの方に知っていただきたいと、あらためて思う。」
私は子どもの頃、あまりUFOとかにはハマらなかったんですが、世の中には人のいい、すぐに信用してしまう人が、たくさんいるんだなあと、改めて思いました。
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