新・ことば事情
6707「家具調」
最近耳に、目にしない言葉に
「家具調こたつ」「家具調テレビ」「家具調エアコン」
などの形容で使われた、
「家具調」
があります。「家具調」の電化製品の色は、
「茶色=木の色」
です。今なら、
「アースカラー」「エコカラー」
など「横文字」で呼ばれるところでしょうね。
「ウィキペディア」で「家具調」を検索すると、
『家具調(かぐちょう)とは、デザインの一つの呼称。天然木もしくは化粧合板などによる木目調が用いられるのが特徴。』
とありました。
そういった電化製品が「家具調」だったのは、そういった電化製品を収める家が、
「木造の家だったから(内装も)」
でしょう。つまり、昆虫などの、
「保護色」
のようなものが「家具調」だったのではないでしょうか?
しかし、だんだん団地やアパート・マンションなど「鉄筋コンクリートの家」に住む人が増えて、
「その内装が白くなってきた(壁紙が白)」
ことで、家具の色も「家具調」はそぐわなくなってきた。
壁(紙)と一体化のエアコンは「白く」なり、壁紙と一体化しないテレビなどは、白の反対色(かな?)の「黒く」なってきたのではないでしょうか?
また、一軒家の「木造の家の内装」も、最近は「白く」なってきているのではないでしょうか?
結局、「器」である「家の形態」が、そこに収まる「家具」の「形や色」を規定することになって来るのですね。「国のかたち」も同じかな?