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『道浦TIME』

新・ことば事情

6706「遺体を『遺棄した』か?『捨てた』か?2」

「平成ことば事情6669遺体を『遺棄した』か?『捨てた』か?」の続編です。

2月9日の新聞用語懇談会放送分科会で、各社はこの言葉をどう使っているのか、使っていないのかを、お聞きしました。各社の回答は、以下の通りです。

(テレビ朝日)「遺体を捨てる」という表現は「生々しい」ので、「遺棄した」を使うことが多い。「埋めた」「放置した」「捨てた」は、全て「遺棄した」で示せるので便利な表現でもある。

(MBS)2008年~2010年頃に報道局で「遺体を『捨てた』は生々しいので、遺族感情に配慮して、『捨てた』を使わずにあえて『遺棄』を使うように」と、TBSと系列で話し合って統一した。

(TVO)ルールでは決めていないが、2014年以降は「捨てた」が結構多かったが、2016年~2018年は「9件」と少なかった。「捨てた」は「供述内容」のカギカッコ内に多かった。ベテランのデスクは「以前は『イキ』は聞き取りにくいので、『捨てた』を使っていた」と話していた。

(NHK)原稿検索では、現在はほとんどが「遺棄した」だった。「捨てた」は、「死体を入れたバッグを捨てた」という「1件」ぐらいだった。

とのことでした。

たしかに「捨てた」は「生々しい」表現ではありますが、「イキシタ」と、あえて「わかりにくくする」というのは、私個人としては、納得できない感じがしました。

(2018、2、16)

2018年2月19日 20:57 | コメント (0)