新・ことば事情
6695「前夜」
2月1日の「ミヤネ屋」放送前にWディレクターから質問が。
「あした相撲協会の理事選があるんですが、きょうは『理事選前夜』と表現してもいいでしょうか?」
「うん?きょうの夜は『前夜』でいいんじゃないの?」
「いえ、『きょうの夜』はそうなんですが、『革命前夜』のように『きょうの朝』とか『昼間』も含めて、『理事選前夜』と表現しても良いのかと・・・」
「うーん、それはどうかな。『革命前夜』の場合は、確かに"物理的な夜だけ"を指しているわけでなく"革命が成立する前の日々"を指すことがあるけど、それは歴史の流れが確定した"未来"から"過去"を見つめて評価するもので、しかもその革命が明らかに、
"次の時代の夜明け"
を告げるものであると認識されたら、そのの革命より前は、
"前夜""暗黒の時代"
と言えるだろうけれど、まだその"革命"や"理事選"が行われていない段階で"前夜"と表現するのは、客観性に欠けるのではないかな。」
と説明して、『きょうの朝や昼』の段階(つまり「ミヤネ屋」放送時間=午後1:55~3:50の前での状態)で、
「理事選前夜」
と使うのは、やめてもらいました。