新・ことば事情
6688「大リーグに挑戦」
ツイッターのフォロワーの方から、ネットの新聞記事の見出しに対してご意見がありました。それはロッテの涌井秀章投手がチームに残留し、大リーグ挑戦を断念したというニュースです。
「ロッテ涌井が残留 大リーグ挑戦断念」(毎日新聞)
「大リーグ挑戦を目指し、ロッテから海外フリーエージェント(FA)権を行使した涌井秀章投手(31)が、ロッテに残留する意思を固めたことがわかった。」(朝日新聞)
のような見出しや記事が出ていましたが、この、
「大リーグ挑戦」
の「挑戦」が、おかしいのではないか?というご指摘です。
というのも、「挑戦」という言葉は
「大リーグ(メジャーリーグ)が『上』で、日本のプロ野球が『下』という格付けを感じるが、今や日本の選手もメジャーで活躍しているし『挑戦』というレベルではないと思う」
とのこと。
たしかに。あまり意識していませんでした。他紙を見てみると、
「メジャー断念」
のように「挑戦」は使わずに表現している新聞も、多数、見受けられました。
何でもかんでも、日本野選手がメジャーを目指すと、ステレオタイプで「挑戦」を使うのは、確かにおかしい。ただ、
「『涌井投手個人』が『挑戦』という言葉を使っていたり、そういう意識を持っている」
のであれば、「挑戦」を使ってもいいのではないか?と思いました。
これは、いちいち吟味する必要がありますね。