新・読書日記 2018_011
『卵子老化の真実』(河合蘭、文春新書:2013、3、20)
最初、本書のタイトルを変換したら「乱視廊下の真実」になってしまいました・・・。
ずっと前に買っただけで「積ん読」になっていたが、先週、「ミヤネ屋」で、元キャスターの丸岡いずみさんが、ロシアで代理母による出産で第1子が誕生したという話題をお届けするということで、本棚から引っ張り出して来て読みました。
「アンチエイジング」などが流行って久しく、そもそも「不老不死」は人類の究極の願望。「iPS細胞」だってその一貫であろう。しかし、やはり神の摂理、自然に抗うことなのではないか?実際に、いくら見た目は「若作り」できても、「卵子」は時間と共に年を取る。その時間を止めることは出来ない。こんな当たり前のことを、もっと早く広く教え、学ぶべきでしょう。
著者はお医者さんではありませんが、周産期の医療や妊娠等について長年取材を続けている医学ジャーナリスト。素人にもわかりやすく、そのあたりの事情を説いてくれます。
不妊治療には大きく分けて3つの治療法があるそうです。そして、日本産科婦人科学会のデータでは、妊娠率は、
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タイミング法=「人工授精」の「半分」(「体外受精」の「8分の1」)
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人工授精=「体外受精」の「4分の1」
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体外受精=35歳で3割、40歳で1割程度
だそうです。つまり「体外受精」のほうが、妊娠率は高い。その分、費用も高い。
しかしそれでも「40歳」を越えると、妊娠率は「1割程度」になってしまう。
これを知っているだけで、「35歳までに子どもを産みたい」という女性は、増えるのではないでしょうか。本書を読んでいて、そう思いました。(女性はみんな「こんなことは常識」として、知っているのかな?)
その他に本書の中で知ったことは、「妊娠高血圧症候群」は、2005年ごろまで、「妊娠中毒症」と呼ばれていたと。え?今は、じゃあ「妊娠中毒症」とは言わないのか。勉強になりました。