新・ことば事情
6679「雪を慣れた人は」
1月25日の日本テレビ「スッキリ」で、数年に一度という寒波に見舞われ、大雪となった現地から中継していた大竹リポーターが、
「雪を慣れた人は」
と言っていたのが気になりました。単なる言い間違いかなと最初は思ったのですが、その後に、もう一度同じように、
「雪を慣れた人でも」
と言ったので、
「あ、これは言い間違いではなく、こういう場合の助詞の使い方を、間違って覚えている、身につけているんだ」
と思いました。もちろん正しくは、
「雪に慣れた人は」
ですね。
この「に」と言うべきところで「を」を使う人、増えているように思います。普段の「話し言葉」では、助詞を使うことがないしゃべりをしていて、しかも自分で文章を書かない、正しい文章を読む経験の少ない人に見られるように思います。
助詞を間違うというのは、やはり言葉のプロとして恥ずかしいので 気を付けたいですね。
でもそうは言ったものの、きのう(1月25日)、「うーん、どっちだろう??」と迷ったケースもありました。
「二人に説教」か?「二人を説教」か?
というケースです。これは悩みましたが、結局、
「どちらでも良い」
ということで、今回は、
「を」
にしました。「に」だと、
「二人に"対して"説教」
ということですし、「を」だと、「何人(How many)に、説教したのか?」ということに対して、
「"(その)二人を"説教した」
という感じですかね。「目的語」っぽい感じです。
「雪に慣れた人」の「に」は、
「雪国に住んで、"雪の積もった状況に"慣れた人」
というイメージです。