新・ことば事情
6678「ひたむき、まえむき、いばらき。」
残念ながら、5場所連続で「休場」となってしまった横綱・稀勢の里。ご存じのように、
「茨城県出身」
ですね。その稀勢の里が出ている「茨城県の広報のキャッチフレーズ」が、
「ひたむき、まえむき、いばらき。」
だということを知りました。
なるほど、「脚韻」が「き」なのですね。よく「茨城」は、
「いばらぎ」
と濁って発音されることがありますが、正しくは濁らない清音の、
「き」
なのだということが、よくわかるコピーですね。
以前(15~16年前)に、「茨城県庁」と「大阪の茨木市役所」に電話をして、受付の人に「『き』か?『ぎ』か?」を聞いてみたことがあります。両方とも「き」でした。(平成ことば事情799「茨木と茨城」をお読みください)
また、京阪電車・京橋駅の売店の裏にデカデカと出ていた、
「スポーツ新聞と競馬新聞の広告」
も思い出しました。(平成ことば事情198「ウマやか」をお読みください)
あれは、
はれやか。しとやか。なごやか。
まろやか。さわやか。こまやか。
かろやか。すこやか。おだやか。
かろやか。すこやか。にぎやか。
スポやか。ウマやか。
と、「やか」で脚韻を踏んだものでしたが、この間見たら、「別の広告」に替わっていました。おそらく15年以上、同じ広告だったと思うのですが。
稀勢の里には、早くけがを治して、このコピー通りに活躍してほしいものです。
決して、
「したむき、うしろむき、いばらき」
にはならないように!