新・ことば事情
6664「勝ち色」
サッカー日本代表の新しいユニフォームーの色は、
「『勝ち色』と言われる濃い紺色」
なのそうです。この
「勝ち色」
というのは、初めて知りました。
そういえばTBS系の、前のシーズンの池井戸潤原作のドラマ『陸王』で、主人公が経営する足袋の製造会社「こはぜ屋」のマークは、
「トンボ」
でしたが、「トンボ」の別名が、
「勝ち虫」
だというのは、その時、初めて知りました。原作は、前に読んでたんですけどね。その時は、読み飛ばしたのかな?覚えていなかったです。
その「勝ち虫」と「勝ち色」、なんか似ているような・・・。
やはり「勝負事」は縁起をかつぐところがありますからね。
グーグル検索(1月17日)では、
「勝ち色」= 5750件
「勝ち虫」=16万5000件
でした。ネットの『大辞林』では、「勝ち色」は、
-
勝ちそうな様子
-
「褐色(かちいろ)」に同じ。
とあり、その「褐色(かちいろ)」は、
(1)〔「かついろ」とも〕 黒く見えるほど深い藍(あい)色。「勝ち色」に通じるので,武具などを染めるのに用いた。かち。かちんいろ。
(2)襲(かさね)の色目の名。表裏とも萌黄(もえぎ)色。
となっていました。「武具の色」・・・ああそうか、
「剣道の胴着の色=藍色」
ですね。納得です。「色の名前」って不思議ですねえ。
なお「トンボ」を「勝ち虫」と呼ぶ理由は、
「前にしか進まない」
ところから、
「不退転」
の決意を示しているそうです。(「不退転」でも負けることはあると思うけどな。)たしかに、
「トンボがバックしているところ」
は、見たことがありません。
「とんぼ返り」
は「後ろに飛ぶ」こともあると思いますけど。(歌舞伎の「トンボ」は「宙返り一般」を指すようです。)