新・ことば事情
6650「二荒山」
栃木県にある、
「日光二荒山神社」
を紹介した VTRでのナレーションで、「二荒山」を、
「フタアラヤマ」
と間違って読んでいたというご指摘を視聴者から受けました。(「ミヤネ屋」ではありませんが)。これは正くは、
「フタラサン」
なのです。もともとは、そのまま読んで、
「フタアラサン」
だったものが、「タ」と「ア」がくっついて(「ア」が脱落して)縮まり、
「フタラサン」
となったのでしょう。そして、「二荒」を「音読み」した、
「ニコウ」
が、詰まった音「促音」になって、
「ニッコウ」
になり、よりおめでたい漢字を当てたのが、
「日光」
ですね。同じようなことは、兵庫県にもあります。
「六甲山」
は、もちろん、
「ロッコウサン」
ですが、もともとは「甲」を「六つ」伏せたような形から「六甲」と書いて、
「ムコ(ウ)」
と読んでいたものが、「音読み」されて、
「ロッコウ」
になり、「ムコ(ウ)」には、
「武庫」
の漢字が当てられるようになったそうです。
似たような地名の表記の由来は、あるものですね。