新・ことば事情
6634「『越す』と『越える』」
12月14日、久々に「報道ステーション」を見ていたら、キャスターが、
「雪は峠を越えましたが」
と言いました。これは、
「峠を越しましたが」
と、どう違うのでしょうか?
感覚的・私の語感としては、
「超える」のほうが「能動的・主観的」。
「越す」のほう「客観的」。
な感じがします。ということで、気象情報に関しては「超えました」よりも、
「越しました」
のほうが良いのではないかな?と思いました。
そして、そもそもこの言葉に引っかかったのは、普通は「越しました」を使うのに、ここでは「越えました」を使っていたからではないか?と思い当たりました。
グーグル検索(12月26日)では、
「雪は峠を越えました」=1670件
「雪は峠を越しました」= 151件
でした。
ただ、「越える」のほうが「口語(現代語)的」、「越す」のほうが「文語的」なので、最近では「越える」を使った「越えました」が多用されるのかもしれないなと思いました。