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『道浦TIME』

新・読書日記 2017_149

『トランプが戦争を起こす日~悪夢は中東から始まる』(宮田律、光文社新書:2017、3、20)

実は、出てすぐに買って少し読み始めたのだが、その後「中東」よりも「北朝鮮」の方が危ない感じになって来たので、

「あれ?この"中東"という予測は外れたのかな?」

と思って「読みさし」になっていた。しかし、この「年の瀬」になってトランプ大統領が

「エルサレムへのイスラエル大使館の移転=エルサレムをイスラエルの首都と認定」

を発表して、再び「中東」の不安定要素が高くなったので、

「これは今、読まねば!」

と、「積ん読」の山から掘り出して来て読んだ。

宮田さんは中東の専門家だが、すでに今年初めの時点で今回のトランプ大統領の発言の件に触れていた。と言うかトランプ大統領は、大統領選挙期間中にユダヤ人の支持者への「公約」として「テルアビブからエルサレムへの首都移転」を挙げており、その意味では(トランプ大統領が言う通り)「公約を実行しただけ」なのだ。問題は、

「なぜ、今のタイミングか?」

ということだ。娘婿のクシュナー氏は敬虔なユダヤ教徒で、そのクシュナー氏と結婚したイバンカさんもユダヤ教に改宗した。その意味では、今回の「ユダヤ優遇」と言える「エルサレム首都認定」は、

「家族の希望に応えた」

とも言えるのではないか?「ファミリー・ファースト」か。

また、トランプ政権の中枢には「軍産複合体」の会社の幹部が多く登用されており、シリアはロシアが兵器を供給している"お得意先"。そのロシアともつながる人物も、トランプ政権内部に含まれており「戦争推進、兵器需要の増加」という目的が透けて見える・・・。

一体全体、どうなんねん!


star4

(2017、12、19読了)

2017年12月19日 18:09 | コメント (0)