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『道浦TIME』

新・読書日記 2017_144

『阿久悠と松本隆』(中川右介、朝日新書:2017、11、30)

中川さんの最新作。早く読みたくて、本屋さんで見かけて即購入したら、その2日後に中川さんから送って来てくれました。ありがとうございます!

もうね、ほとんどの曲、歌えます。鼻歌で、ではなく「歌詞が出て来る」んですよね。70年代から80年代。まさに私たちの世代の「青春」を彩った曲たち。

それらが、70年代は阿久悠さんの作詞だったとは。そうだと知っている曲もあれば、「え!そうだったの?」という曲も。作詞家であり、プロデューサでもあった阿久さん。時代を読んで、時代を創った作詞家。

そして、私が少し大人になった80年代の聖子ちゃんの曲。松本さんの詞。オシャレな感じでしたね。当時は「ディンギー」の意味は分からなかったなあ。ヨットなんて、加山雄三さんが乗るものだと思ってたから。その数年後に、会社の「ヨット部」に入れられて(?)初めて中古の小さなヨットに乗って、ちょっと海の世界も知ったけど。これも懐かしく思い出される。

「世代交代」や「時代の流れ」が見えてくる。それらを「オリコンの売り上げ枚数」というデータで語っていく手法。時間の流れを表すものには「クロノス」と「カイノス」というのがあるが、これは「クロノス」のほうですね。それを読んで、読者個人個人の「カイノス」が紡がれているのだろうなあと思いました。


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(2017、11、21読了)

2017年12月12日 18:16 | コメント (0)