新・ことば事情
6582「『爪先』の読み方」
11月26日付の「朝日新聞」の「天声人語」にこんな文章が載っていました。
『沖縄の人は「小指の痛みは全身の痛み」と訴えてきた。日本が全身、沖縄が小指なら、辺野古や高江、奥は爪先だろう。』
この中に出て来る
「爪先」
ですが、これは、
「つまさき」
でしょうか?それとも、
「つまさき」
でしょうか?
「つまさき」と言うと、
「足の指」
を思い浮かべます。
「手の指」
の場合は、「つまさき」とは言わずに、
「つめさき」
と言うような気がします。いや、よく考えると「の」を入れて、
「つめのさき」
と言いますね。あまり「つめさき」とは言いません。何で違うんだろう?
「爪に火を灯すような生活」
の場合は「先」が無いので問題がないか。
国語辞典では、『広辞苑』『明鏡国語辞典』『新明解国語辞典』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』『三省堂国語辞典』には「つまさき」は載っていますが「つめさき」は載っていませんでした。また「つまさき」の意味は、
「指の先。主に足の指」
と書かれているものが多く、『新明解』は(1)と(2)に分けて、「足」と「手」それぞれの「指(爪)の先」を指していました。