新・読書日記 2017_133
『久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった』(久米宏、世界文化社:2017、9、25)
アナウンサーの大先輩、久米宏さんが書いた自伝、と言ってもいいのかな。
続けて読んだ「TBS本」の2冊目。
タイトルの「ニュースステーションはザ・ベストテンだった」は「逆もまた真なり」で、「ザ・ベストテンはニュースステーションだった」だろうな。日本のニュースショーを変えたと言われた「ニュースステーション」の土台は、「ザ・ベストテン」にあったと。
「ザ・ベストテン」は、それまでの単なる歌謡番組ではなく「流行歌」を「ニュース」として扱い、基本的に「生放送」でお茶の間にお届けする。それって正に「報道」であり、「ニュース」じゃない!!
永六輔さんから「ラジオ」というメディアについて学んだ久米宏さんは、そこで学んだ技法・テクニックを「テレビ」の「ザ・ベストテン」に持ち込み、そこで永六輔さんの盟友たる黒柳徹子さんからも学んだ。そして「ザ・ベストテン」で学んだ手法を、今度は「報道番組」に持ち込んだ、と。うーん、これは、
「メディアの"わらしべ長者"」
じゃないか!
そして、今はまた「ラジオ」に戻って「古希」を迎えたと。
今や「久米宏」を知らないでアナウンサー試験を受けに来るアナウンサー志望者もいると思うけど、こういう本を読んで学んでから、アナウンサー試験を受けに来て下さいね。
必読の書です。
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