新・読書日記 2017_114
『エチュード~警視庁捜査一課 碓氷弘一4』(今野敏、中公文庫:単行本2012、11:文庫2013、12、20初版・2015、5、15第5版)
シリーズ4作目。シリーズ1作目は、もう20年ほど前の作品で、少し時代の違いを感じたが、これはまだ5年ほど前なので、それほどそういった意味での違和感はない。
このシリーズは1作目が「触発」で漢字2文字だったが、2作目はカタカナで「アキハバラ」、そして3作目が英語のカタカナで「パラレル」となり、4作目のこの本が「エチュード」と、これも外国語のカタカナ。タイトルの「エチュード」は、作品後半で「キーワード」となって来る。渋谷と新宿で起きた単なる「連続通り魔事件」だと思われた事件が、なぜか不思議な共通点があり、美人心理調査官の登場で、話は俄然、盛り上がって来る。今回の「主役」は「美人心理調査官・藤森紗英」ではあったが、バイプレーヤー・相棒としての碓氷の存在は、十二分にもう一人の「主役」だったと思う。そして「藤森紗英」は、地の文で最初の2回だけ(74・75ページ)「フルネーム」だったが、3回目(75ページ)からはずっと「紗英」という「ファーストネーム」で呼ばれている。特に意味はありませんが。
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