新・読書日記 2017_111
『アキハバラ~警視庁捜査一課 碓氷弘一2』(今野敏、中公文庫:単行本1999、4:ノベルズ版2001、11:文庫版2004、2、25・改版2016、5、25)
「警視庁捜査一課 碓氷弘一」シリーズの第2作。舞台は「秋葉原」。もう20年ほど前なので、秋葉原を舞台にしても「ちょっと古いかな?」というのと、場所が「秋葉原」に限定されてしまったことで、動きが少なくなってしまった。密室感があって、それはそれでいいのかもしれないが、もう少し、舞台は広いほうが面白かったと思う。
それとあまり「碓氷弘一」が主人公じゃない感じがして。「狂言回し」と言うか、「司会者・MC」みたいな感じかな。それがちょっと、物足りなかったです。でも、
「ここ(秋葉原)では何が起こっても不思議じゃない」
とうセリフが出て来るのだが、この本が書かれた後に、例の「秋葉原の無差別殺人事件」(2008年6月8日)が起きたことを考えると、本当にそのセリフが悪い意味で実現してしまって、残念。
そして、この著者の「未来を見通す力」に驚きました。
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