新・ことば事情
6472「カンサイ」
9月26日の夕方の「かんさい情報ネットten.」で、黒木アナウンサーが読んでいた裁判のニュースがありました。仕事をしながら聞いていたら、
「枚方(ひらかた)カンサイで」
というフレーズが。
「『大阪府枚方市』は『関西』に決まってるやん!」
と思いながらよく聞いていると、どうやら、「関西」ではなく、
「簡裁」
のようでした。つまり、
「『簡易裁判所』の略」
ですね。
「地方裁判所」「高等裁判所」「最高裁判所」
に関しては、それぞれ、
「地裁」「高裁」「最高裁」
という略称が聞き慣れているので、最初からその略称を使われても戸惑うことはありませんが、「簡易裁判所」の略称の「簡裁」は、ニュースでは聞き慣れません。
同様に、「家庭裁判所」の略の、
「家裁」
も、「地裁」「高裁」「最高裁」という「三審制」では出て来ないので、音だけ聞くと、
「火災」
と勘違いするかもしれません。『家裁の人』という漫画やドラマがありましたけどね。
恐らくこれらの「裁判所の略称」の中でも、「簡裁」が「一番、登場回数が少ない」のではないでしょうか?グーグル検索では(9月27日)
「地裁」 =894万0000件
「高裁」 =377万0000件
「最高裁」= 39万6000件
「簡裁」 = 85万6000件
「家裁」 = 91万8000件
ということで、「地裁」「高裁」に比べると、やはり「簡裁」「家裁」は、
「ひとケタ少ない件数」
しか出て来ませんでした。「最高裁」も少ないですが、それは当然、
「1か所しかないから」
でしょう。ちなみに、それぞれの裁判所の実数は
「地裁」 =50か所(46都府県に各1、北海道に4か所)
「高裁」 =8か所(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)
「最高裁」=1か所(東京)
「簡裁」 =438か所
「家裁」 =50か所
ということです。「簡裁」は意外と数が多かったです。