新・ことば事情
6339「セカンドオピニオン」
大阪の環状線に載っていると、前に座っている2人のおばあさんの会話が耳に入って来ました。どうやら、病院に行くところのようです
「最近、環状線はUSJができてから(「環状線」やのに)グルグル回らんようになって、乗り慣れてへんので、迷惑やわ。」
それ聞いていた、もう一人のおばあさんは、聞いていたのに全然関係のない話を始めます。
「最近、セカンドオピニオンとかいうのが出てきたんで、それを聞いてみようかなあ、と思て。」
「えらい言葉、知ってはりますなあ」
と一応、驚いた最初のおばあさんですが、また「セカンドオピニオン」とは関係のない、さっきの「自分の話の続き」を始めました。
「便利になりすぎて・・・便利になり過ぎたら、ややこしいですな。尼崎から乗ったら梅田へ行くと思いますやん。それやのに駅員さん、『これ、梅田へ行きませんよ』と。ややこしいわあ。」
普通のおばあさんが「セカンドオピニオン」という言葉を知っていることに、私も驚いたのですが、たぶんですが、
「こういうおばあさんは『セカンドオピニオン』は、聞かないんやないのかなあ。いや、聞かないというか、医者の言うことは、聞かないんじゃないかなあ・・・」
と思いました。