新・ことば事情
6441「安全合格」
9月6日の「ミヤネ屋」の「250(ニーゴーマル)ニュース」(「午後2時50分」ごろに放送するニュースなので、スタッフはそう呼んでいます)の項目で、東京電力が再稼働を目指す新潟県の「柏崎刈羽(かりわ)原発6・7号機」について、原子力規制委員会が「事業者としての新基準に適合していると判断した」というニュースを伝えました。
その、スタジオのマルチ画面に出た項目の見出しが、
「柏崎刈羽原発の安全合格の見通し」
というものでした。これは、事前のチェックで、そのままOKで通してしまったのですが、放送後によく考えると、
「安全」
という文字が気になります。
「新基準に適合した」ということで、
「合格」
は良いのですが、それをもって「安全」と言っていいのか?これは、慎重に表現するべきだったと思います。この見出しだと、
「合格=安全」
という単純な考えにミスリードしてしまうことになり、その意味では「フェイクニュース」的な見出しに取られかねません。
この日の夕刊各紙の見出しは、
(読売)「柏崎刈羽原発『合格』へ
(毎日)「東電 原発新基準合格へ」
(産経)「柏崎刈羽『合格』判断へ」
※朝日・日経はこの記事はなかった。
というもので「安全」と出した新聞はありませんでした。そうあるべきでした。反省。
それにしても、「朝日」と「日経」は、なぜこのニュースを扱わなかったんでしょうね?