新・読書日記 2017_084
『ウソつきの国』(勢古浩爾、ミシマ社:2017、3、1)
タイトルが攻撃的。当然、これは我が国「日本」のこと。あまりにも世の中に「ウソ臭い言葉」が蔓延している。一体これは、何なのか?一体この事態は、何なのか?世の中が腐っているのか?というような素朴な疑問から始まって、「ウソ」の有用性や、「ウソ」にも「良いウソ」と「悪いウソ」があると言われるが、具体的にはどういうものが「良いウソ」で、どういうものが「悪いウソ」なのか?などの考察。書き下ろしだが、どちらかというと個々のコラムの集成といった感じなので、どこからでも読める感じ。
中でも「『私の責任です』の無責任」などは「そうそう!」と思いました。そして、最近たしかによく耳にする、
「誤解を与えたとしたら申し訳ない」
という言い方が、いわゆる「東大話法」(安冨歩=東京大学東洋文化研究所教授=の著書『原発危機と「東大話法」』2012年)で提唱している用語だと。「東大話法」に関する本は、私も読みましたが、コロッと忘れていました。そうか、これがあの・・・・。
「ウソも方便」だが、絶対ウソを言ってはいけないところで ウソをつく人は、やはりダメだ。
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