新・読書日記 2017_080
『さらに悩ましい国語辞典』(神永暁、時事通信社:2017、7、10)
前作を読んで、大変勉強になった。続編が出るのは知らなかったが、たまたま行った書店で、たまたまちょっと時間があって覗いた「辞書コーナー」に「新刊」として出ているのを見つけて、即、購入しました。「縁」ですよねえ、こういう本との出会いも。
著者の神永さんはこの前の本を出した際には、まだ小学館の社員で辞書編集に携わってらっしゃったので、他の辞書に関して口出しできなかったけど、今回は定年を迎えられたので、ちょっと他社の辞書に対していい所や足りない所、割と好き放題に言えるということで、巻末にその辺りを書いてらっしゃいます。『三省堂国語辞典』(と、その編纂者・飯間浩明さん)については、「三国」の編集方針は合わないみたいで、かなり辛口の挑戦状のようなことも書かれていて、なかなかおもしろいです。
「辞書」のような体裁を取っていますが(表紙のオレンジ色は、『三省堂国語辞典』のカバーと全く同じ色です。)「言葉に関するコラムの集合体」と見て良いでしょう。読み応えがあります!!
また、マスコミ関係の用語の対応について、普通は『共同通信記者ハンドブック』を使うことが多いのに、どちらかというと珍しい「時事通信社」の記者ハンドブックを、たびたび引き合いに出すので「何でかなあ?」と思っていたら、この本の「出版元」が「時事通信社」だったのでした。
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