新・ことば事情
6363「『超え』と『超』と『以上』」
ことし(2017年)5月関西地区用語懇談会で、共同通信の委員からこんな質問が出ました。
「『教会で爆発があり、100人超が死亡した』というような事例が増えている。『100人以上が死亡した』というように手直ししているが、記事の本文の中で使うのは違和感がある。見出しに使うなら問題はないが、各社の対応はいかがでしょうか?」
これに対する各社の委員からの意見は、
(MBS)昔、古舘伊知郎アナウンサーが、よく「チョー」を使っていた。
(ytv)「再生回数800万回超」などとよく出て来るが、最近読みは「チョー」ではなく「イチローー超え」のような「ゴエ」が多い。「投票率80%超え」のようなケースもある。できるだけ「80%以上」と「以上」にするようにしている。
(中国新聞)「見出し」で出て来る「○○超」は問題ないが、「本文」では使わないと決めている。しかし、共同通信が配信記事で使っているので、いちいち「~以上」「~を越す」に変えて使っている。
ということでした。
さきほど(6月22日夜)NHKの『人名探究バラエティー日本人のおなまえっ!』という番組を見ていたら、この日は「都道府県の名前と同じ名字の人」を分析していました。なかなか面白かったです。「東京」という名字の人もいるんですね。その中で、
「都道府県超え」
という表現が出て来ました。ちなみにその名字は、
「日本(ニッポン)」
さんでした。
(追記)
7月3日の「ミヤネ屋」のテロップチェックで出て来た表現が、
「35℃超の所も」
というスーパー。この「超」は、
「35℃以上の所も」
という様に「以上」に変えて放送しました。
(2017、7、3)