新・ことば事情
6362「『ふがいない』の表記」
5月12日の「ミヤネ屋」で、藤井聡太四段の連勝記録を報じた際に、藤井四段と2度対戦した、豊川孝弘七段(50)の、
「ダジャレの将棋解説」
を紹介しました。
「結構、拮抗(きっこう)していて、キッコーマン。醤油(しょうゆ)うこと」
とか、
「扇子をパタパタたしていますね、パタリロ」
「微細(びさい)なところですね、『美・サイレント』山口百恵」
「『8四角』で、『恥かく』覚悟で」
とか、
「昭和の香り満載」
の「おやじギャグ」。いえいえ、好きですよ、私は。「同世代の香り」がプンプンします。
その中で、
「『歩(ふ)』がなくなって『ふがいない』」
というのが出て来ました。このテロップのチェックをしていて、「ふがいない」は漢字で書くと、
「不がいない」「腑がいない」(不甲斐ない・腑甲斐ない)
両方の表記があることを知りました。しかし、「腑」は「表外字」でルビが要るから、
「不がいない」
のほうを採用しました。もちろん、ダジャレの意味を示すほうは、
「歩が、いない」
でした。
ちなみに「歩」は「ほ」ではないですよ。「ふ」ですよ。
というのもこの間、若い女性記者が、
「つの?」
とか言っているので、よく聞いたら、
「角(かく)」
のことだったということがありましたからね、気は抜けません。
その豊川孝弘七段、6月21日の「ミヤネ屋」に生出演してくれて、
「生ダジャレ」
も披露してくれました。(やや「不発気味」ではありましたが、楽しかったです)
そして番組が終わって約1時間後、なんと藤井聡太四段、「歴代1位タイ」の、
「28連勝」
を達成しました!おめでとう!!