新・ことば事情
6345「ミサイルと社内放送」
午前11時、社内放送が、
「ピンポンパンポーン!」
と鳴りました。
何事?すわ、ミサイルか?Jアラートか?と身構えたところ、
「総務部から連絡です。本日から健康診断が行われています・・・」
ホッと安心したのですが、それとともに、
「社内放送のチャイムに脅える日々なんて・・・・」
と、21世紀の現在の日本と、それを取り巻く状況に思いを馳せました・・・。
そして、「ミサイル」という言葉で不意に思い出したのは、大学時代に合唱団で歌った曲、
「クレーの絵本(第二集)」
です。この作詞(と言うか詞)は「谷川俊太郎」。題材は「パウル・クレー」の絵画です。その曲の中に「ミサイル」が飛び交う曲がありました。今調べたら、
「ケルトドラム奏者」
という曲(詞)です。
『どんなおおきなおとも しずけさをこわすことはできない
どんなおおきなおとも しずけさのなかでなりひびく
ことりのさえずりと ミサイルのばくはつとを
しずけさはともに そのうでにだきとめる
しずけさは とわにそのうでに』
というものです。
この「しずけさ」は「平和」を意味するのではないでしょうか。
Jアラートなど、鳴り響かない日を求めます。
(追記)
2017年8月29日午前5時58分に、北朝鮮が、中距離弾道ミサイル「火星12型」を発射。津軽海峡を越えて襟裳岬の東方1180キロの太平洋に落下しました。
日本の上空を通過したということで、北海道・東北から北関東にかけて「Jアラート」が鳴りました。上空の最高高度は550キロ。これに対して「PAC3」の迎撃高度は約15キロ。「SM3」でも500キロですから、最高高度では撃ち落とせません。
嫌な時代です・・・。
(2017、8、31)