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『道浦TIME』

新・ことば事情

6338「ベルトにつかまり」

いつも聞いてる・耳にしているけど全く気にならないことが、急に「あれ?」っと思うことはありませんか?私はきのう、そういう経験をしました。

駅のエスカレーターに乗る際に、注意を促す自動音声が流れていますね。あれです。

「エスカレーターにお乗りの際は、ベルトにつかまり・・・。」

というアナウンス。え?「ベルトにつかまり」?

「ベルトを持ち」

ではないのか?と思ったのです。

エスカレーターのベルトは、いわゆる「手すり」みたいなものですから、

「手を添える」

感じですよね。「つかまる」には、

  1. 対象の位置が上

  2. しっかりと体重をかける(預ける)ような感じで握る

というイメージがあります。背の低い人や子どもの場合は、ベルトの位置が高くて「つかまる」感じになるかもしれませんが、普通の大人は「つかまる」ような位置関係には、なりません。

乗り物で「つかまる」といって思い浮かべるのは、

「電車のつり革」

です。あれは「上の方」にあるので、「つかまる」感じになりますね。

また、高さはあまり関係ないもので言うと、同じ電車の、

「握り棒」

も「つかまる」と表現することがあるかもしれません。普通は、

「(握り棒を)しっかりと握り」

だとは思いますが。

なぜ、「つかまり」になっているのか?もちろん、全てのアナウンスがそうかどうかの確認はしていませんが。今後いろいろな所のアナウンスを、注意して聞いてみたいと思います。

(2017、5、19)

2017年5月21日 22:29 | コメント (0)