新・読書日記 2017_053
『死ぬくらいなら会社辞めればができない理由(ワケ)』(汐街コナ著・ゆうきゆう監修・執筆協力、あさ出版:2017、4、11第1刷・2017、5、15第4刷)
2017読書日記050で書いた、ホリエモンの『すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論』(堀江貴文、光文社新書)では、
「会社なんて、辞めたかったらいつでも辞めなさい」
と説いていたが、この本では、
「辞めたくても、先輩や後輩に迷惑が掛かると思うと、悪くて辞められない・・・」
という「心やさしい人たち」が、いかにたくさんいるかということがよく分かる一冊。
「自分が一番、他人のことなんて気にしない。それぞれやったらいいじゃん」
という人にはわからない世界。その意味では、私もあんまりわからない。でも一応、
「そういう人もいるんだな」
ということは、分かる。
著者(女性)はデザイナーとして会社勤めをしていたころ、「しんどい、辞めたいけど、辞められない」という状態に陥ったが、家族の一言がきっかけになって、何とかその会社を辞めることができて、その後会社勤めもしたし、夫の転勤について行ったりする内に、イラストや漫画の仕事ができるようになったと。その間に、何度か精神的にも追い詰められた経験などをマンガで書いているもので、精神科医のゆうきゆうさんが監修に当たっている。
この本、結構売れているらしい。(5月8日の読売新聞夕刊によると、8刷で6万2000部だそうです)
ということは、こういったことで悩んでいる人が多いってこと。その人たちを、死の淵から生還させるためにこの一冊が役に立てば・・・という思いなんだろうなと、よく分かりました。
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