新・ことば事情
6322「盤石な」
新横綱・稀勢の里の2場所連続優勝を報じた3月27日の「ミヤネ屋」で、原稿をチェックしていたら、
「盤石な横綱相撲」
という表現が出て来ました。これは「盤石な」ではなく、
「盤石の横綱相撲」
ではないか?と思って、そのように直しました。
思えば、
『問題な日本語』(北原保雄、大修館書店)
という本が出て、「問題な」という表現がおかしい、本来は、
「問題の日本語」
であるべきだという考えの下で、新しい表現が出て来ていることを指摘したのが、
「2004年12月」
で、あれからもう「12年以上」たつわけです。
もう「問題な」「盤石な」に違和感を覚えない世代が、かなり優勢になって来ているのではないか?という気もしないではありません。この2つの表現の違いは、文法的には、
*「の」=「動詞+助詞の『の』」
*「な」=「一つの言葉=形容動詞」
という違いがあります。
とは言え、「問題な」「盤石な」に「OK」を出す気はありません。
もう少し、様子を見守りたいと思います