新・ことば事情
6316「『1日』のアクセント」
1月11日の朝刊各紙に
「2019年元日 新天皇即位」
というような大きな見出しの記事が出ました。
「平成」という時代(元号)は、区切りのよい、
「(平成)30年12月31日」(平成30年=2018年)
までとし、翌「2019年1月1日(=元日)」から「新しい天皇」が即位し、「元号」も新しくするということです。「生前退位」だからこそ、できることですね。その、「2019年1月1日に」という原稿の、
「1日に」
という部分を、「かんさい情報ネットten.」の中谷しのぶアナウンサーが、
「ツ/イタチニ」
というように「平板アクセント」で読んだので「おやっ?」と思い、メールを送りました。
「1日」のアクセントですが、「名詞」のときと「副詞」のときでアクセントが違います。
*名詞=「ツ/イタチ\」(尾高アクセント)
*副詞=「ツ/イタチ」(平板アクセント)
なのです。「2019年1月1日に」という場合の「1日」は「名詞」なので、
×「ツ/イタチニ」(平板アクセント)→○「ツ/イタチ\ニ」(尾高アクセント)
なのです。
これは「日にちを表すような言葉」の場合、例えば「きのう」「おととい」でも同じで、
*名詞=「キ/ノ\」(中高アクセント)
*副詞=「キ/ノー」(平板アクセント)
*名詞=「オ/トト\イ」(尾高アクセント)
*副詞=「オ/トトイ」(平板アクセント)
となります。
「名詞」か「副詞」かは、後ろに「だ」が付く場合は「名詞」、後ろに「行った」などの「動詞」が付く場合は「副詞」です。
意外と、これ、知らない若いアナウンサーが多いんですよね。
嘘だと思ったら、「アクセント辞典」を引いてみてくださいね。