新・ことば事情
6312「高く舞い上がった投ゴロ」
4月27日に東京・神宮球場でナイターで行われた、春季高校野球・東京大会の決勝の、
「早稲田実業 対 日大三高」
注目の早実・清宮選手がホームランを2本打つ活躍!試合は乱打戦の末、延長で早実が優勝するという熱戦になりました。
その試合の様子(途中経過)を報じた、ネット版の「デイリースポーツ」(4月27日18:43配信)に、こんな見出しが。
「早実・清宮、第1打席は珍ケース 高く舞い上がった投ゴロ」
この、
「高く舞い上がった投ゴロ」
という表現を見て、なんじゃそりゃ?と思いました。よく記事を読むと、
「野手が、高く上がったフライをお見合いをして、落ちたボールを2塁へ送り封殺。記録は、投ゴロ。」
ということだそうです。つまり、
「高く上がった打球」
の状況と、
「記録としては投ゴロ(=ピッチャーゴロ)」
を合わせると、こんな文章になったわけですね。ヘンな表現。
1塁ランナーが2塁で封殺(=フォースアウト)なので、バッター本人は、1塁に生きたのですが、これは記録としては、
「ピッチャーゴロ」
になるというわけです。でも、わかりにくい文章!!わざとだな、これは。注意を引くために、わざとヘンな見出しにしたんだな、きっと。
まんまと、その作戦に引っかかってこの記事を読んでしまった私でした