新・ことば事情
6303「『ピッケル』のアクセント」
4月27日の日本テレビのお昼の「ストレイトニュース」を見ていたら、栃木県那須町で雪崩の被害に遭って高校生ら8人が死亡した事故から1か月のリポートをしていていました。そのリポートで牧尾太知記者が、
「ピッ/ケル」
と「平板アクセント」で話しているのを聞いて、
「うん?『ピッケル』は『頭高アクセント』で『ピッ\ケル』でしょう!」
と思ったのですが、インタビューに答えていた被害に遭った高校生も、
「ピッ/ケル」
と「平板アクセント」で話していました。もしかしたら「専門家アクセント」で、その言葉をよく使う人は「平板アクセント」になるというものかな?と思って、一応『NHK日本語発音アクセント新辞典』を引いてみたら、なんと、
「ピ\ッケル、ピ/ッケル」
と、「頭高・平板」の順番で「両方のアクセント」が載っていました。そうだったのか!
じゃあ、他のドイツ語由来の「登山用語」はどうか?と思って、
「アイゼン」「ザイル」「ケルン」
を引いてみましたが、これらは「頭高アクセント」しか載っていませんでした。なぜか「ピッケル」だけは「平板」が載っていたのです。それだけ、よく使われるのかなあ?