新・ことば事情 (2017、3、27)
6283「春場所か?大阪場所か?」
新横綱・稀勢の里が、ケガを押して見事、2場所連続となる逆転優勝を飾った三月場所。
その「三月場所」ですが、他にも呼び名として、
「春場所」「大阪場所」
があります。日本相撲協会のHPでは、
「一月場所」「三月場所」「五月場所」「七月場所」「九月場所」「十一月場所」
と、「開催月」の名前が先に出て表現しています。ただし、「三月場所」だけは、
「三月場所―大阪場所」
となっていて、左側にあるタグでは「開催地」を見出しにして、
「東京場所」「大阪場所」「名古屋場所」「福岡場所」
となっています。
「1・5・9月」は東京の両国国技館で開催されますが、3月は大阪、7月は名古屋、そして11月は福岡で開催されるので、一般的には、3・7・11月は、それぞれ「開催場所の地名」を前に付けて、
「大阪場所」「名古屋場所」「九州場所」
と言います。特に「名古屋場所」と「九州場所」は、その呼び名が定着しています。(相撲協会のHPは「福岡場所」としていますが、NHKの放送などでは「九州場所」です。)
ところが、「3月」に関しては、冒頭に書いたよう様に、
「大阪場所」「春場所」
両方の言い方が使われています。
3月27日のNHKお昼のニュースでは、アナウンサーは、
「春場所」
と言っていましたが、インタビューに答えた稀勢の里関は、
「大阪場所」
と言っていました。グーグル検索では(3月27日)、
「大阪場所」=27万0000件
「春場所」 =60万5000件
「三月場所」=39万7000件
で「春場所」が一番多かったです。
どちらでも、もちろん良いと思うのですが、「ミヤネ屋」で放送する際には、1つの番組で両方出て来るとややこしいので、
「春場所」
に統一しました。