新・ことば事情
6280「『モーター』のアクセント」
3月14日の日本テレビ『ZIP!!』で、モーターの製造会社が開発した、スマホでペットボトルのフタを開けられるという機械を紹介していました。
その際に、司会の川島海荷さんが、「モーター」を、
「モ/ーター」
と「平板アクセント」で話していました。
普通は、
「モ\ーター」
と「頭高アクセント」でしょう。『NHK日本語発音アクセント新辞典』にも、「頭高アクセント」しか載っていませんでした。
しかしこういった外来語の場合は、その言葉をよく使う人たちの間では「平板化」する、いわゆる、
「専門家アクセント」
というものがあります。
「ドラム」「ギター」「バイク」「ディレクター」「ドラマ」
など、本来は「頭高アクセント」のものが「平板アクセント」になるものです。
もしかしたら、それかな?
いや、それとも「複合語」のアクセントが、「単独語」に戻った場合に残っていることも考えられます。今回だと、
「モ/ータースポ\ーツ」
のようなアクセントの「複合語」から、後ろの部分の「スポーツ」を取っても、上がったままのアクセントが戻らずに、
「モ/ーター」
だというケース。もしかしたら、それなのかもしれません。
または、「外来語」はとりあえず全部「平板アクセント」で発音する傾向が、若い人の中にはあるのかも、しれませんね。あるいは、その全てかも。