新・ことば事情
6261「お守りは『1体』」
今年のお正月。初詣に行った京都・八幡市の石清水八幡宮で、子どもの中学受験用に、「合格祈願」のお守りを買いました。あ、「買った」んじゃないんだ、「頂いた」んですね、「お布施」をして。
その際に、巫女さんが、こう言いました。
「2体で2000円のお納めになります。」
このひとことで、2つのポイントがあります。
1つ目は、
「『お守り』は『1体』『2体』・・・と『体』で数える」(「お守り」の助数詞は「体」)
ということです。これが一番。
あとで飯田朝子さんの『数え方の辞典』で「お守り」の数え方を引いてみたら、
「枚、個 ※まれに『尊』で数えることもあります」
とありましたが、「体」は載っていませんでした。この場合の「体」は、明らかに、
「神様」
を示していますね。「枚」は「紙さま」でしょうけど。
そして、もう一つ気付いたのは、最初に書いたように「お守り」は「買う」のではなく「お布施」なので、
「お納めになります」
という言い方です。
「『お布施』は『納める』」
のです。「奉納」です。
奉納の甲斐あって、娘は受験した中学に、見事合格しました。神様、ありがとうございました!