新・ことば事情
6221「悔いは1ミリもない」
12月16日、USJを今の企画満載の会社にテコ入れをした執行役員、森岡毅氏(44)が、USJを退社するというニュースが流れました。その会見で森岡執行役員は、
「やるべきことは、全てやった。悔いは1ミリもない」
と言っていました。
それを耳にして思ったのは、
「『悔い』というのは『1ミリ』という『長さ』で計るものなのか?」
ということです。もしかしたら、
「1ミリ(グラム)」
という「重さ」かもしれませんが。
似たようなものに、
「一寸の虫にも五分の魂」
というのがありました。あれは「虫の体長」なので「一寸」と「五分」ということになっているのですね。この「五分」に関しては、以前、書きました(「平成ことば事情4997)が、謎は解けないままになっています。つまり「五分」が、
(1)5%
(2)50%
という2通りが考えられるというところで止まっています。
元に戻って、
「『悔い』は『長さ』か?」
です。これが「杭」であれば「長さ」か「太さ」でしょうけど・・・。
あ、そうか、「悔い」が、
「深さ」
であるとすると、「長さの単位」で表現することもありうるな。もしくは、
「時間の長さ」
なのかもしれません。でもその場合は、
「悔いは1秒もない」
と、やはり「時間の単位」で示すでしょうね。
「悔い」が、これまでやって来た仕事の中における「割合」だとすれば、「一寸の虫にも五分の魂」のように、
「一分(いちぶ)の悔いもない」
という言い方もあるかもしれません。あれ?そうなると、
「一分(いちぶ)の隙もない」
という場合の「一分」は何だろう?「10%」かな?「10%」では隙間が大きすぎる気がするし。わあ、また悩みが増えたあ!!