新・ことば事情
6209「初雪の可能性・雪の可能性」
11月21日の「ミヤネ屋」天気予報で、
「初雪の可能性」「雪の可能性」
という表現が出て来ました。一般的に、
「良いもの」「期待しているもの」
に関しては「可能性」で良いのですが、
「悪いもの」「起こる・来ると困るもの」「期待しないもの」
には、
「恐れ・おそれ」
を使います。この場合「初雪」は、
「季節(冬)の訪れを告げるもの」
なので、「悪くはない」ので、
「可能性」
を使って良いでしょう。
しかし一般的に「雪」となると、「東京や大阪」など、普段あまり雪が降らない(積もらない)地域の都会では、少しの雪でも交通機関に混乱が起きますので、
「招かざるもの」
の側面があり、
「恐れ・おそれ」
のほうが良いでしょう。
また「大雨」「豪雨」など、
「災害を引き起こすもの」
も、「可能性」ではなく、
「恐れ・おそれ」
とすべきです。
しかし、「チラホラ」程度の「小雪」なら、単に寒いぐらいなので「悪いもの」とまでは言えない。こういった、
「プラスマイナス・ゼロ」
のものに対しては、
「可能性」
を使ったほうが良いのかなあという気がしました。