新・読書日記 2016_176
『阪神タイガース1965-1978」(中川右介、角川新書:2016、11、10)
このあいだの『月9』に続いて1か月に2冊も、400ページを超える新書を出すなんて、どんだけ「物書き」なんだ!と思う中川さんの著書。この間は「ドラマ」で、今度は「野球」。「野球は筋書きにないドラマ」だということであれば「ドラマつながり」とも言える。
東京生まれ、東京育ちの著者が、なぜか「阪神ファン」・・・へそ曲がりなんでしょう。(ゴメンナサイッ!!)タイトルにあるように、その阪神の「1965年から1978年」を切り取って詳しく記されているが、最後に「1979年以降」も、21年ぶりの優勝を果たす「1985年まで」も書かれている。最後のほうは私もすでに会社に入っていて、実際に甲子園球場で見た試合などもあったし、中継の時の解説者で村山実さんが来られたりしたので、記憶に残っている。「1978年」で区切った理由の一つは、「江川」を避けたのかもじれない。
この本で柱となる選手(投手)は、その「村山実」と「江夏豊」。
全体を読んでの感想は、まず、昔は明らかに「投高打低」だったいうこと。飛ばないボールだったのだろうか?各チームのエースは、20勝も30勝もするし、防御率も「1点台」とか当たり前。連投に次ぐ連投、「草野球やんけ!」と思うけど、もう「剛腕」だったのでしょうね。金田正一さんて高校を中退してプロ入りして10シーズン目、25歳の時に、既に「200勝」を越える勝ち星を挙げていたなんて、すごすぎます。そんな「投高」の中でホームランを量産したの「王、長島、田淵」というのは、また凄かったんだなあとも思った。
それと阪神は、本当に悪い人が球団の上層部にいたんだな、と。悪徳政治家ですよね、もう。「優勝するな」と、江夏は本当に、球団の上層部から言われたのだろうか?それって「八百長」やんか!そんなこと言われたら「ベンチがアホやから、やってられへん!」と言った江本のような選手が出て来るのも当然だと、納得してしまうやんか。
なんだか、ドキドキしながら読み進みました。
小学校の、たしか2年の時に、学校の図工の紙粘土で作ったのは「背番号28」の「痩せた江夏投手」だったのを思い出しましたが、小学校時代の私は「南海ホークスファン」でした。