新・読書日記 2016_173
『現代国語例解辞典・第五版』(林巨樹・松井栄一、小学館:2016、11、20)
「国語辞典」なのに「読書」というのも・・・とも思いますが、あえて紹介します。
『三省堂国語辞典』の編纂者・飯間浩明さんがツイッターで紹介・お薦めしていたので、本屋さんで見つけて立ち読みし購入。
普通のページは、そんなに新しい感じはしないんだけど、特長は「コーパス」の活用。
「コ-パス」
というのは(巻末に説明がありますが)、
「電子化された大量の言語資料」
のこと。つまり「言語のビッグデータ」ですね。それを検索して得られた、
「言語使用の実態を反映」
しているという訳。「大量」というのは「1億語」で、さらに現在、構築中のコーパスは、なんと「10億語」なんだそうです。ヒエーッ。それで「外来語のカタカナ表記」や「漢字表記のゆれ」や「漢字の書き分け」などを調べることができるとのこと。
そういった「ゆれ」を含んでいる言葉・約300に関する、
「100字程度のコラムと、使用実態の円グラフ」
が載っているのが、私から言うと「最大の特長」で、それだけのために約3000円出して買ってもいいな、という感じ。3000円って、1回飲みに行くのを我慢すれば、何年も使えるんだし。
さっそく買った次の日の「ミヤネ屋」で「バイ菌」という表記が出て来て、さっそく調べると、この言葉の表記実態は、
「ばい菌> バイキン> バイ菌> 黴菌> ばいきん」
ということが分かったので、テロップ表記を「ばい菌」にしたのでした。役に立つ!!
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